新しい形の読書エッセイコンクール

好きな本から、気になった一行を選び、その一行に関する「想い」や「エピソード」を記述する、新しい形の読書エッセイコンクールが誕生。第一回の2013年度は、全国200校以上から、21288通もの応募がありました!

「こんなステキな一行があるんだ!」「あの人は、こんな一行を選ぶんだ!」。多くの著名人が一行推薦者として参加する「ワタシの一行」は、本を敬遠しがちな子どもたちが“本に出会う”チャンスを広げ、読書に対するハードルをグンと下げます。

たとえば「朝の読書」の記録として、あるいは「読書ノート」作りに…読書習慣を身につける指導に「ワタシの一行」はうってつけです。日付とともに書き留められた一行を読めば、本の内容ばかりか、その時の感動や心情が、心の日記のように鮮やかに蘇ります。

規定の文字数の大半が“あらすじの要約”になりがちな読書感想文。でも、「ワタシの一行」感想文は違います。同じ本を読んでも、どの一行を選ぶかは人それぞれ。その一行を選んだ理由も十人十色です。判で押したような要約形感想文から、個性きらめく感想文へ、子どもたちの可能性が広がります。

同じ教材や作品から、児童・生徒それぞれが選んだ一行を発表しあい、語り合う授業を通じて、感じ方の多様性を知り、想像力も養えます。また、その一行を前後の文脈の中で捉え直すことで、読解力を磨く機会にもなります。

たとえば蔵書を課題図書にした「一行」校内コンクールなど、学校図書館の活性化に一行を活用してみませんか?また、文学から歴史・科学・実用書まで世界のあらゆる事象を扱うのが「本」の世界。灘校の橋本武教諭が『銀の匙』1冊から教科を超えた授業を行ったように、総合的学習の場でも、様々な本からの「一行」は格好の教材となるはずです。